他の病気かと思ったら…子供がADHDと診断された体験談

子供さんがADHDと診断された方の体験談をもう一つご紹介します。

障害は個性と言えるようになるまで…Cさんの体験談

Cさんの次男のDくんは小学4年生。4歳のときにADHDの診断を受けました。

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きっかけはトイレの失敗から

Dくんのトイレトレーニングは3歳に終わり、その後はほとんど失敗することもなく、トイレをうまく行うことができていました。
ところが、4歳になった頃から失敗が目立つようになり、日が経つにつれて失敗する回数も増えていくようになったのです。
泌尿器系に異常があるのでは?と不安になり、かかりつけの小児科で診察を受けることにしました。

Cさんは、お医者さんから、「Dくんは普段からケガすることが多いと思うことはありませんか?」と尋ねられました。
そう言われて、Cさんには思い当たるふしがありました。大ケガというほどではないですが、Dくんがたんこぶやちょっとした傷を作って帰ってくることが頻繁にあったのです。とくに気にすることはなく、男の子らしくやんちゃでいいわ、と微笑ましく思っていました。
「1度、大病院で診察を受けたほうがよいでしょう」と言われ、後日総合病院に診察を受けに行きました。

かかりつけのお医者さんが紹介してくれたのは、「小児神経科」でした。
そのお医者さんは、まずDくんに話しかけ、好みやお気に入りの遊びについてざっくばらんに聞いたり返事を返したりしていました。
しばらくすると、Dくんには遊びながら待っているように指示をして、Cさんに質問を始めました。トイレの失敗の頻度、1日をどのように過ごしているのか、睡眠のときの様子、会話中に感じる違和感の有無、友達と仲良く遊べるか、など、様々なことを聞いてきます。

診断結果は多動のあるADHDでした。

トイレの失敗は、集中力を分散させることを上手にできないことが原因でした。集中力の分散が不得意なのは、ADHDの特徴の一つです。
普通は、たとえ興味をそそられるものや遊びに夢中でも、危険を察知したり周辺の状況へ注意したりするために、脳の1~2割くらいを無意識に使っています。ところが、Dくんは興味があることや遊びに脳を100%使ってしまっているため、尿意をもよおしていることに気付くことができないのです。

 

言語聴覚士との面談・デイサービスの利用による治療

診断を受けた後、ADHDの特徴について知ると、CさんはDくんの行動がことごとくADHDの特徴に当てはまることに気付きました。
買い物に一緒に行くと気になるほうへ走ってしまう、人の立場で気持ちを考えるのが苦手など……このまま放置しておくのは良くないと思ったCさん。
Dくんに、ADHDの治療を受けさせることにしました。
それが、「言語聴覚士による面談及び訓練」及び「放課後デイサービスの利用」です。

①言語聴覚士による面談及び訓練

面談は、日常的な質問から始まります。そして、パズルやカードを使って、指定された答えを探す課題や仲間集めなどを行います。
「サリーとアンのテスト」という課題もほぼ毎回行われます。
ちょっと考えれば分かりそうな課題ですが、相手の立場で考えることが苦手な人はなかなか正解できません。Dくんも何度も不正解になっていました。

②放課後デイサービスの利用

放課後デイサービスでは、それぞれのADHDの症状に合わせた課題に取り組みます。問題・パズル・ぬり絵・工作など、色々なメニューが用意されています。
分からないことがある場合や道具を使いたい場合は、指導者にそれを伝える必要があります。自分で声をかけるという練習を兼ねているので、自分で言わせます。
最後までやり通す達成感を味わう体験を何度もできるように指導します。

課題の後は、他の子も集合する部屋へ移動します。そこで多数の子供たちと触れ合い、集団生活におけるコミュニケーションの取り方の訓練を行うのです。

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障害は個性と前向きになれるまで

Dくんの通院・デイサービス利用は、今も続いています。

ADHDと診断されてからというもの、Cさんは焦りやイライラで心がいっぱいになってしまうことがあり、母親として失格だと自分を責めてしまうことが何度もあったといいます。

けれども最近では、ADHDを個性と肯定的に捉えて、Dくんに対しても前向きな態度をとれるようになってきたそうです。ADHDの関する知識や対応の仕方を学ぶことで、Cさんの心が成長したのかも知れませんね。

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